現在では、太陽熱温水器を利用する家庭が少なくなっており、使用されなくなった古い太陽熱温水器が屋根に取り残されたままになっているご家庭も多いのではないでしょうか。
「屋根の上にあるから特に邪魔ではないし…」と、そのままにしてしまっている方も少なくありません。
また、撤去にどれくらい費用がかかるのか分からないという理由で手をつけられないケースも見受けられます。
この記事では、太陽熱温水器の撤去費用の相場について詳しくご紹介します。
あわせて、屋根に放置しておくことで生じるリスクや、撤去費用を抑えるための工夫についても解説し、使っていない太陽熱温水器に関するお悩みにお答えします。
1. 太陽熱温水器の撤去費用の目安と撤去の重要性について
屋根の上に設置された太陽熱温水器は、使用していない状態で放置しておくと、建物にさまざまな悪影響を与える恐れがあります。
ここでは、太陽熱温水器の撤去にかかる費用の相場や、撤去を検討すべき理由について詳しくご紹介します。
1.1 太陽熱温水器の撤去費用の相場
太陽熱温水器の撤去費用は、おおよそ7万円〜15万円が一般的な目安となります。
ただし、この金額はあくまで目安であり、設置状況や機器のタイプによって変動します。
たとえば、**屋根の上に貯湯タンクごと載せてある「一体型」**と、タンクが地上にある「分離型」とでは作業内容が異なり、当然費用にも差が出ます。
さらに、クレーン車が必要な場所や、高所作業が困難なケースでは別途5万円前後の費用が加算されることもあります。
このような事情から、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが非常に重要です。
1社だけの見積もりでは、金額が適正かどうか判断しにくいため、相場感を把握するためにも複数の業者に相談することをおすすめします。
1.2 なぜ太陽熱温水器を撤去すべきなのか?
「使っていないけれど、屋根の上にあっても邪魔にならないし…」という理由で放置している方も多いかもしれません。
しかし、実際には太陽熱温水器の放置には大きなリスクが潜んでいます。
近年の製品は軽量化が進んでいますが、それでも空の状態で100kg近い重さがあります。
集熱器単体で60kg以上、水が入った状態なら300kgを超えることも珍しくありません。
これだけの重量が長年屋根にかかり続ければ、建物への負担は避けられません。
さらに、使用されていない太陽熱温水器は本体や架台、固定ボルトなどが劣化しやすくなっています。
経年劣化が進めば、強風や台風などで倒壊や落下といった重大な事故や損傷につながる危険性もあります。
結果として、放置し続けたことで撤去費以上の修繕費や被害補償が発生するリスクがあるため、使っていない太陽熱温水器は早期に撤去するのが賢明です。
1.3 撤去費用を抑えるためのポイント
「撤去したいけど、できるだけ安く済ませたい」という方のために、費用を抑えるための具体的な方法をご紹介します。
複数の業者から見積もりを取る
最低でも2〜3社から見積もりを取得しておくことで、適正価格の見極めや交渉がしやすくなります。
見積もりに「処分費用」が含まれているか確認する
撤去費用に加えて太陽熱温水器の処分費が別途発生するケースもあるため、見積もりの内訳を必ず確認しましょう。
新しい給湯システムと同時契約する
太陽光発電やエコキュートなど、新しい設備の導入とセットで撤去費用が割引または無料になる場合もあります。
不要なシステムの導入はおすすめしませんが、買い替えを検討中なら撤去費を節約できるチャンスでもあります。
2. 太陽熱温水器の撤去は自分でできる?業者に任せるべき?
太陽熱温水器の撤去には一定の費用がかかるため、「自分で外せないか」と考える方も少なくありません。ここでは、DIYで撤去できるかどうかや、実際の作業工程、業者選びのポイントについて解説します。
2.1 DIYで太陽熱温水器を撤去するのは可能?
結論から言えば、「やろうと思えば自力で撤去は可能」です。太陽熱温水器は構造がシンプルで、多くはボルトやワイヤーで固定されているため、DIYに慣れている方であれば作業そのものは難しくないかもしれません。
とはいえ、おすすめはできません。
その理由として、太陽熱温水器は非常に重く、空の状態でも約100kg、貯湯タンクに水が残っていると300kgを超えることもあります。これを足場の悪い屋根の上で取り扱うのは非常に危険です。転落や屋根の損傷のリスクも大きく、クレーン車をレンタルすれば5万円前後の追加費用が発生するケースもあります。
結果的に、専門業者に任せたほうが、安全性・コストの両面でメリットが大きいといえるでしょう。
2.2 太陽熱温水器の撤去作業の流れ
作業内容を把握しておくことで、業者に依頼したときの不安も軽減されるはずです。以下に、一般的な撤去作業の流れをご紹介します。
手順 | 内容 |
---|---|
① タンク内の水を抜く | 屋根への負担を軽減するため、まずは貯湯タンクの水を排出します(空の場合は省略可) |
② 本体を分解 | 貯湯タンクと集熱パネルを分解し、それぞれ個別に撤去します |
③ 集熱器の取り外し・搬出 | ロープやハシゴを使って安全に下ろします。状況によってはクレーン車も使用されます |
④ 貯湯タンクの取り外し・搬出 | 同様に、タンクも慎重に下ろします |
⑤ 配管・接続部の撤去 | 配管・ワイヤー・ホースなどをすべて撤去します |
⑥ 屋根の清掃と補修 | 取り外し後の屋根に破損があれば、シーリングなどで簡易補修が行われます |
2.3 業者選びのコツと注意点
撤去や交換を依頼する際は、なるべく地元で対応可能な業者を探すのが基本です。遠方の業者だと、出張費や機材運搬費がかさむため、費用面で割高になる可能性があります。
さらに重要なのが、「複数の業者から見積もりを取ること」。1社だけだと相場が分からず、料金が適正かどうかの判断が難しくなります。可能であれば、見積もり比較サイトなどを活用して、複数社の価格や対応を確認しましょう。
また、以下のような業者も選択肢として検討すると良いです:
- 不用品回収業者
→撤去に慣れているし、料金が割安で済むことが多いです。ただし屋根上での作業に不慣れな業者も多々あるので、注意が必要です。 -
太陽熱温水器の設置・販売を行っている業者
→ 撤去に慣れているため、スムーズかつ安心感があります。交換を前提にすれば、撤去費が割引されることも。 -
太陽光発電や屋根工事を専門にしている業者
→ 屋根上作業に精通しており、必要な工具・機材も揃っているため、追加費用が発生しにくい傾向があります。
3. まとめ
この記事では、太陽熱温水器の撤去にかかる費用や、DIYによる撤去の可否について詳しくご紹介しました。
太陽熱温水器は構造がシンプルとはいえ、重量があり屋根の上での作業は非常に危険を伴います。たとえご自身で撤去できたとしても、撤去後の運搬や処分にかかる費用や手間、時間を考えると、結果的に大きな負担となることが少なくありません。
そのため、安全性と効率を重視して専門業者に撤去を依頼するのが現実的な選択です。
また、撤去を依頼する際には、複数の業者から見積もりを取り、屋根上での作業に慣れているかどうかも確認することで、無駄なコストを避けながら安心して任せることができるでしょう。費用と安全の両方を考慮し、納得のいく業者を選ぶことが大切です。
太陽熱温水器の撤去は福岡片付け隊にお任せください
私たち福岡片付け隊は、太陽熱温水器の撤去においても確かな実績があり、屋根上の作業も慣れております。
ぜひ福岡県にお住まいの方で太陽熱温水器の撤去をお考えの方は、私たち福岡片付け隊にお任せください。