「こちらは廃品回収車です。家庭で使わなくなった家電や家具を無料で持っていきます……」というアナウンスを聞いたことがありますか？これを聞いて「なぜ無料なのか？」と疑問に思ったことがあるかもしれません。実際、無料で廃品を回収する業者の中には、違法に営業しているところが存在する可能性があります。
この記事では、無料で不用品を回収する廃品回収車の実態と、安全に廃品や不用品を処分する方法について解説します。
廃品回収車とは、街を巡回し、家庭から出る不用品や廃品を収集する車のことを指します。これらの車両は、多くの場合、廃品の回収を「無料」として宣伝しています。しかし、なぜこれらの廃品回収車は無償でサービスを提供するのでしょうか？
ボランティアによる廃品の回収はほとんど存在せず、回収活動が車両や人件費を超える利益をもたらしていることが予想されます。無料とされている回収費用の場合、収集した廃品をリユースしたり、再販したりして利益を得ていることが考えられます。これは、廃品回収を行う事業者にとっては、実質的に「仕入れ」の一環となるのです。
全ての業者が該当するわけではありませんが、無料で廃品回収を行っている事業者の中には違法に運営している可能性があります。これは、廃品の処理には通常、費用が発生するためです。
廃品をリユースや再販で利益を得ることは可能ですが、利益を生む部分を取り出した後の廃品処理には費用がかかります。特に、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の4種の家電は家電リサイクル法によりリサイクルが義務付けられており、処分する際にはリサイクル料金の支払いが必要です。
無料で廃品を回収する業者は、廃棄物の処理費用を削減するために不法投棄を行ったり、利益追求のために不正輸出を行ったりするリスクがあります。また、「無料」と宣伝しながら最終的に費用を請求する事例も多く報告されています。
環境省による実態調査結果として、不用品回収業者とのトラブルの多くは「最初に伝えられた金額と異なる請求を受けた」「見積もりなしに高額を請求された」という内容が挙げられます。しかし、それだけではなく、「依頼していない品物を持ち去られた」「脅迫や威嚇による怖い経験をした」といった事例も報告されています。
古物の売買や交換を業とする業者や個人には「古物商」の許可が必要ですが、無料で入手したものや自己使用の品を転売する際には古物商許可は不要です。そのため、無料で廃品を回収するすべての業者が違法というわけではありません。
一方で、家庭から出る不用品の回収には、「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。したがって、安全に廃品や不用品を処分するためには、自治体の回収サービスを利用するか、自治体に許可された事業者に処分を依頼することが必要です。
無料であったとしても、不法な業者に不用品の回収や処分を依頼する行為は法に反するものです。不法投棄や不正な輸出が行われた場合、最終的に不用品の処理を依頼した人が法的な責任を問われることがありますので、十分に注意する必要があります。
無料で廃品や不用品を収集する廃品回収車には、違法な営業をしているリスクがあります。許可を得ていない業者に廃品や不用品の処分を任せると、廃品や不用品を出した人が法的な責任を負うこともあるので注意が必要です。
福岡片付け隊は古物商の許可をきちんと取得している業者であり、回収品目によっては無料での回収も行っております。ぜひ廃品や不用品でお悩みの方は福岡片付け隊までお気軽にお問い合わせください。